「フレッシュトマトとバジリコのトマトソーススパゲティー」。「愛子」というフレッシュトマトとニンニク、オリーブオイルだけで作ったソースはコクがありながら、後口すっきり。完熟と思いきや「サラダに使う普通のトマトですよ」
“明日も頑張ろう”と元気になれる
洗練された味の一皿。
「フレッシュトマトとバジリコのトマトソーススパゲティー」。「愛子」というフレッシュトマトとニンニク、オリーブオイルだけで作ったソースはコクがありながら、後口すっきり。完熟と思いきや「サラダに使う普通のトマトですよ」
『旬遊』創刊号で紹介をして、7年。今では「広島一予約の取れない店」といううわさが飛び交う人気のレストランだ。
オープンして丸8年が過ぎた。店主の村井宏治さんは途中、店を閉めて2年間イタリアへ。「使いたい素材はいっぱいある。しかし、自分が余りにものを知らないことに愕然としたんです」。こうしたチャレンジ精神は、京都のイタリア料理店「カザレッチョ」のオーナー吉田浩司さんに鍛えられた。
まかないのシンプルなパスタに感動した。「素直においしかった」。教えられたとおりに作って、うまくできることもあれば、失敗することもある。なぜだ?面白い!職人魂に火がついた。師はわざと「まずいものを作ってみろ」と言う。白ワインを煮詰めて使うのはなぜか。なぜこのタイミングで塩を入れるのか。知識として頭で理解するだけではなく、現場でひとつずつ経験して自分のものにしていくことを教えられた。失敗して気づくことがある。なぜかを考え、何度もやってみる。「何度もだめ出しをされたことが、今思うと自分の力になっています」
イタリアで気がついた。食べることが大好きで、家族を愛し、自分の暮らす村に誇りを持ち、何より生きることを大事にしている人々。「ゆっくりくつろいで、おいしいものを食べて"明日からまたがんばろう"。そんな思いを共感できる料理を作りたい」
地域で長年培われてきた伝統のマンマの味も三つ星レストランの味も、より洗練されたきれいな味に、そして、日本人に合った味に。「料理人の押し付けではいけない。自分が大事にしている"生きる喜び"を表現ができる腕を磨かなくては...」。まっすぐな目が印象的だ。
11坪。「お客様の顔を見、話をして、召し上がり具合を見ながらテンポよくお出ししたい」と、すべて自分の目の行き届く、小さな店にこだわる。「お客様をちゃんと見ていなければ、いい料理はできません」
カウンターやテーブルはもちろん、厨房設備も調理器具も磨き上げられてピカピカ。きりっとした清潔感のなかにも温かさがあふれている。「心地よい時間を過ごしていただける空間にといつも思っているのですが、予約が取れないなんて、育ててもらっているお客様に逆に気を遣わせる店になってしまい、申し訳なくて...」と顔を曇らせる。
客が食べたいものと、自分が食べていただきたいものとをうまく組み合わせて、トータルで「アユート!」の料理を味わってもらうには「お任せで...と言われる店になりたいですね。それには信頼される人間関係と腕がなくては」。
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現在、年に2回予約日を決め、半年分のご予約を受け付けさせていただいておりましたが、2012年1月より、毎月営業日初日の10時30分から、その月分のみのご予約をしていただくよう変更いたします。来年は1月6日からの営業となります。どうぞよろしくお願いいたします。